こんにちは。武徳知天居士です。
今回は年間100冊以上読書をする私が、新興宗教関連の必読書籍を3冊ご紹介します。

これらの本を読めば宗教リテラシーが格段に向上すること間違いありません!
というのも、相棒の茜光院釋尼優知もこれから紹介する3冊を読んで基礎知識を身に付けた経緯があり、その際彼女も大絶賛していた為、今回自信を持って紹介するわけです。

まずはじめに読みたい!大槻ケンヂ著「新興宗教オモイデ教」


この本は筋肉少女帯ボーカル兼タレント兼作家の大槻ケンヂが書いた小説です。

もちろん新興宗教の解説書ではありませんが、 新興宗教の空気感や洗脳の手法がとても上手く表現されており、新興宗教の雰囲気を知るには最適の一冊です。

物語の内容も秀逸としか言いようがありません!
男子高校生の主人公が好きな女の子に誘われて新興宗教のオモイデ教に入信するのですが、実は教祖を遙かに凌ぐ超能力の才能を持っていることが発覚。次第に宗教争いの中心に巻き込まれていく、と言う話です。

男子高校生のなんとも言えない虚しさ、やりきれなさと「俺にも超能力があったら、、、」という誰もが一度は考えたことのある妄想が1冊の本にまとまりました。
ただただ面白くて、読み終えた頃には新興宗教独特のドロッとした雰囲気が理解できているという一石二鳥の書籍です。是非この機会にご一読ください!





管理人のバイブル!面白すぎて何度も読んでます!架神恭介著「完全教祖マニュアル」


なんとも物々しいタイトルの本ですが、クッッソ笑えるネタ本です。
しかし、ネタだけで終わらないのがこの本のスゴイところ!

まず、鋭すぎるまでに宗教の本質を突いた批判を加えながら宗教収益化のストラテジを事細かに紹介しており、これを読めばどのように宗教が誕生し、そして成長していくのかが全部わかります。

また、新興宗教だけでなく、伝統的な宗教(仏教・神道・イスラム教 etc.)に対する考察や批判も非常に客観的な視点で書かれており、(誤解を恐れず言うならば)伝統的な宗教も新興宗教も大して変わらないことがよく分かります。
正直、 「俺が死んでも葬式なんて挙げてもらわなくていいや」という気持ちになります。

読み進めると、「何故ただの小説家が書いた一冊の本が他の宗教学者が書いた解説本よりも鋭くそして的確な説明をしているのだろう?」と疑問に思う程ですが、しかしそれもそのはず、巻末には夥しい数の参考文献が並んでおり、著者がどれだけの下調べをして、そしてどれだけの情報をこの一冊にまとめたのかが分かります。

そのへんの宗教解説本を10冊読むよりこの本を1冊読んだほうが断然宗教の本質を捉えられます!正直なところ、良すぎて人に教えるのが躊躇われるくらいの本です。

私の駄文からは、ネタ本なのか解説本なのかよくわからないと思いますが、読んでみれば分かります!というか読まないとこの良さは分かりません!



余談:
私はこの本で架神恭介の大ファンになり、彼の本を10冊以上読み漁ったのですが、この本はその中でも1・2を争うほど面白かったです。
同等に面白かった別の本については、機会があればまた紹介したいと思います。

情報の多さと文章の分かり易さが異次元!島田裕巳著「日本の10大新宗教」


でました。日本を代表する宗教学者の一冊!!
正直言うと、このブログを書く上で大変参考にさせていただいております。

以前、茜光院釋尼優知にこの本を貸したところ、彼女は気に入りすぎて 自分で新たに買い直した程です(実家で父親に見られて気まずかったらしいですが、それはまた別の話)。

前置きはさておき、この本、主要な新興宗教はすべて網羅されており、また、それぞれの解説が大変詳しく書いてあります。 各新宗教を個別に詳しく学びたい方には、これ程オススメな本はありません
これを読めば、どれ程自分が日本の宗教に無知であったかを知ることになります。正直全く聞いたことのないような宗教が出てきたりしますが、よく読んでみると超巨大な規模を誇る団体だったり、駅前で声をかけているあの団体だったりと驚きの連続です。

また、島田先生(勝手に「先生」と敬称をつけさせていただいております)の宗教に対する愛と情熱を所々で感じることになります。そして、島田先生も大変聡明な方で、文章の一つ一つに重みと鋭さがあります。
架神氏とはまた違った天才として、そのスタンスの違いを感じながら是非合わせて読んでいただきたいです!

上記の2冊で新興宗教の雰囲気と成り立ちを学んだ後にこの本で個別の宗教の成り立ちを学ぶとメチャメチャ詳しくなります。是非ご一読を!





さいごに


いかがでしたでしょうか?
数ある宗教本のなかでも特に面白くて分かりやすいものを今回は紹介しました。

ここでひとつ皆さんにお願いがあります。
それは 紹介した順に読んで頂きたいということです。今回紹介した順にだんだん内容が「面白い」から「勉強になる」にシフトしていきます。

勉強のコツは「興味を持って能動的に知識を得ること」であると国立大学首席卒の私は個人的に考えております。是非この順番に読んでいただき、新興宗教に対する興味と情熱を絶やさないでほしいのです。 

(番外編)茜光院釋尼優知のオススメ。ワンダーJAPAN 特集 新宗教の不思議な巨大建築


私はこの雑誌で新興宗教の巨大建築に魅了されました。巻頭特集で、「世界救世教」の分派4団体(世界真光文明教団・崇教真光・神慈秀明会・天聖真美会(現:岡田茂吉研究所))を紹介しています。2010年発行のため情報は少し古いですが、カッコいい写真とともに建物や教団について分かりやすく解説してあります。これを読むだけでも行った気分になれますよ。
※元々は廃墟目的でこの雑誌を買ったのですが、巻頭特集以外は素敵な廃墟・B級スポットのオンパレードで、なかなかナイスな内容となっております。