海外生活を始めてしばらくが経ちますが、寺の記事も書けないので今日は代わりにワーキングホリデー(以降、ワーホリ)について書きます。
ワーホリに興味ないであろういつもの読者様も是非最後まで読んでみてください。
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さて、ワーキングホリデーをWikipediaで調べると以下のようにあります。

ワーキング・ホリデー (英語: Working Holiday)とは、2国間の協定に基づいて、青年(18歳〜25歳または30歳)が異なった文化(相手国)の中で休暇を楽しみながら、その間の滞在資金を補うために一定の就労をすることを認める査証及び出入国管理上の特別な制度である。
出典:Wikipedia ワーキング・ホリデー 

要は外国でフリーター活動をする制度のことですね。

ワーホリの目的を考えよう


もしあなたがワーホリを考えているなら、一番大事なのが『明確な目的を持つ事』です。 私が見てきた中では、「英語が喋れるようになりたい」とか「就活のために」とかがほとんどです。でもだいたい失敗に終わってるっぽいです。

下に失敗例を挙げます。


その1、英語が喋れるようになりたいの人

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まずこのパターン。目的自体は良いのですが、目的達成者の少なさが問題です。

なぜかというと、それは途中で目的を忘れるからです。

この人たちは生活の中でだんだんバイトや遊びが楽しくなってきていつのまにか勉強をしなくなります。
そして気付いた時には帰国時期が迫ってきているのですが、全然英語が上達してないのでここで焦ります。

そして、人によっては違う国にワーホリに行って結局また遊んで…となります。時間ばかりが浪費され、気付いた時には当初の目的も忘れてしまって「旅って一期一会だよね〜」とよくわからない口癖を身につけます。

そもそも英語を習得したいなら日本で英会話教室に通えば良い、それだけの話です。

外国の生活に身をおいてもレストランでの注文方法くらいしか学べないし、外国の語学学校に行っても英語で英語を教えてもらうというよくわからないことになります。
普通に考えて、日本語で教えてもらったほうが入ってくる情報量が多いので効率よく学べます。

ごく稀に日本人が日本語で英語を教えている語学学校が外国にもあるのですが、そこには大企業の支部長とか有名大学の助教とか医者とかが通っているので、やっぱこれが賢い人による賢い選択なんだなと思っています。


その2、就活のためにの人

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上記の『英語が喋れるようになりたいの人』よりも一段具体的な目的ですね。

この人たちは英語力や国際教養を就活の武器として持っておこうというわけです。しかし、これも安直と言わざるを得ません。

まず、海外駐在員(主に大企業系)の人たちは「採用活動にワーホリ経験者が来たら減点対象だよねー」とよく話をしています。もちろん肯定的な意見を持った人もいるのでしょうが私はまだ会ったことがありません。

では、なぜ彼らはそう思うのか。それはワーホリにヤベえ奴が多いからです。

もちろんアナタはそんなことないのでしょうが、上述したように目的を忘れて遊び耽る人が多いのでワーホリ=ヤベえ奴のイメージが出来上がってしまった様です。

そもそも海外にいたというだけで「英語ペラペラで国際教養があるんだなー。採用!」とはなりません。まず聞かれるのが「TOEIC何点?」です。

英語がちょこっと出来る人は「TOEICとホンモノの英語力は別物!そんなんでオレは測れないぜ!」などとよく言います。

もちろん間違ってはいないのですが、結局企業(特に大企業)がTOEICでしかアナタの英語力を測らないのはどうしようもない事実なのです。

いちいち人事部が一人ひとりと英会話して確かめるなんて非効率なことはしません。組織というのはそういうもんなんです。なので、アナタがいくら正しいことを言っても子供の言い訳程度にしか思われません。

つまり、ここでの結論は『就活に役立てたかったら日本でTOEICの勉強をした方が良い』です。
業種にもよりますが、ざっと800点くらいあれば良いでしょう。大丈夫、もともと1年を英語に費やすくらいの意気込みがあるアナタなら楽勝です。


ワーホリってやめといた方が良いの?

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さあ、ここまで読むと当然そう思いますよね?
しかし、なんだかんだ言って私はワーホリ利用を否定しているわけではありません。

ここまで私が書いたのは、あくまでワーホリが目的に合ってない人たちへのアドバイスです。

そりゃ海外って開放感あるし、異文化に触れられるし、色んなご飯も食べられるし、とにかく楽しいです!! だから潔く楽しむだけの目的でワーホリを利用するならサイコーの1年が約束されます。最初から英語がどうのとか小難しい事を考えるから道を見失うのです。

そもそも、私が知る限りのワーホリ希望者というと窮屈な日本での生活から逃避したいという人がほとんどです。
それを世間体のために英語がどうとか言ってるんですね。そしていつの間にか自分にも英語が目的だと自己洗脳してしまって後で苦悩するのです。

もう就職はなるようになると考えて、「一度きりの人生、レッツビージョリー!クソみたいに窮屈な日本とはしばらくオサラバだぜ!ファッキュー!!」と割り切った方が楽しいですし、その方がその後も迷走せずに自分の人生と向き合えます。

ようは、カッコつけずに遊び倒そう☆という事です。このような志を持つ人たちのことを専門用語でワーホリヤッホイと言います。


じゃあ、どうすれば良いの?


ここからが方法論です。
正しい目的を見据えてワーホリヤッホイになる事を決意したアナタがすべきことは何でしょうか?

細かい手続きは留学エージェントのウェブサイトを参考にすれば良いのですが、それとは別に私がオススメするのは以下の3点です。

英語を勉強する、親を説得する、坐禅をする


(1)まずは英語を勉強しよう

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色々書きましたが、やはり外国に行くなら英語が多少できなければ楽しめません。なので日本にいるうちにチョットだけ勉強しておきましょう。

「話が違うじゃねえか、勉強なんてしたくねえぜ!」と思うでしょうが、ご安心ください。
ここでは挨拶やレストランで使える表現、あとは自分のやりたいバイトで使いそうな表現を学んでおけば十分です。アナタが外国で何をして遊びたいのか、どんな生活をするのかを考えれば自ずと勉強範囲は絞られてくるはずです。


(2)親を説得しよう

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もしアナタが過保護な親を持っているならここが最難関です。
「将来XXXになるためにも英語が勉強したいんだ!」という建前を前面に押し出しましょう。ここのXXXはCAとかで構いません。どうせならないのですから。

ここで一番重要なのが、上述した自己洗脳に気を付けることです。間違えてはいけません、アナタの目的はヤッホイなのです。

マジメにこの記事に従って英語を勉強しているアナタの姿に親御さんも「ああ、この子は本気で英語を勉強しようとしている…!」と思ってくれるはずです。
何事も言葉だけでなく行動をもって説得するのがコツです。


(3)坐禅をしよう

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さて、ここまできて準備万端!のはずのアナタですが、そのうち必ず謎の不安に襲われます。
「いよいよ海外か。どんな所なんだろう?異国の地で本当にヤッホイできるのかな…?あ、ペットの太郎にも会えなくなるなあ。お母さん、ちゃんとエサあげるかな?」こんな感じです。

人間、迷うとロクな事になりません。せっかくワーホリヤッホイになるという崇高な目標を立てたはずなのにこれでは意味がありません。

迷っている時というのは頭の中を色んな考えが堂々巡りして思考が整理できない状態になります。そして最終的には「親と友達を大事にしよう」とかいうよく分からない結論に行き着きがちです。いいですか、親を大事にしても楽しい海外生活はやってきません。

そして、そんな時にオススメなのが坐禅です。

かのお釈迦様(昔インドに実在した一人の人間なのです)も色んな不安に押しつぶされそうになって出家 (一種のワーホリ)をしたと言います。そこで彼が不安をなくす為に編み出したのが坐禅です。これを実践すれば必ずアナタも道を違える事なく真のワーホリヤッホイになれます。

方法については色々ありますが、曹洞宗の作法がオススメです。日本にたくさんお寺があるので分からないことがあれば専門家であるお坊さんに質問できます。ただし、中学校の教科書でおなじみの浄土宗や浄土真宗、真言宗などは坐禅すらまともにしないニセモノですので注意が必要です。

というわけでこの記事を読んで取り組んでみてください。
別記事:永平寺の座禅体験は人生を変える


おわりに


やはり仏教は万能ですね!

さて、途中で大企業、大企業と繰り返し書いたのは、正直なところ私が大企業の事情以外詳しく知らないからです。もしかしたらベンチャー企業や中小企業の採用面接では、実のない行動力エピソードが意外とウケる可能性もありますので、その辺りは就活をしながら雰囲気をつかみましょう。
(実際に私が就活をしていた時には、ボランティアに参加したとかのよく分からんエピソードを話しても中小企業はスゴいスゴいと言って片っ端から内定を出してくれた覚えがあります。)



それでは、良い宗教ライフを!!